のぼうの城/和田竜
- 作者: 和田竜
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/11/28
- メディア: 単行本
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うーん、不完全燃焼……。
石田三成の軍勢が「いくらなんでもこれは…」な感じでボンクラすぎたり、戦の終わり方が微妙だったりと、不満が残る内容。史実をもとにしているのだから、物語のためにわざと敵方をボンクラに書いたとは思わないでおこう。
たびたび作中で語られる「のぼう様の底知れない将器」も、うまく伝わってこなかった(ラストの、三成への条件提示だけは格好良かった)し、そもそもボンクラの三成が「こいつは凄い」って言ってもあまり説得力がないんだよなぁ。
あと、映画版のプロモーションでTV特番をやっていて、だいたいイメージ通りのキャスティングだったのに、野村萬斎だけは激しく合わない。もうちょっともっさりしたオッサンにしないとダメな気が。まあ、もっさりしつつも底知れない雰囲気なんて、芸能人でもそうそういないだろうから仕方ないのだろうか。あと、それで本当に冴えないオッサンが主役を張っても華がない映画になってしまうから、それはそれで誰も望まないのだろう。