覘き小平次 (角川文庫)作者: 京極夏彦出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/06/25メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 15回この商品を含むブログ (48件) を見る

久しぶりに京極夏彦。『嗤う伊右衛門』に続く、古典怪談のリメイク第二段。


物凄く京極夏彦な内容だった。どこからどう読んでも100%京極小説。
ミステリ×ホラーな演出の割にはスッキリな読後感*1だし、京極夏彦特有のカタストロフ⇒カタルシス展開もバッチリあってなかなか読み応えもあったのだけど、小難しい喋り方や漢字使いににちょっと胃もたれ気味。
海外文学を読んで「面白かったけど言い回しが分かりにくくて胃もたれ」なときの感じと似ているかも。


又市とか治平とかも出てきたりする(又市は名前だけだけど)ので、昔からの京極ファンには「おぉっ!?」と思うのかもしれないけど、僕が『巷説百物語』読んだのがもう10年くらい前だから全然覚えてないや。


京極作品が好きな人にはオススメだし、長くないので初めての人にもオススメできるかも。

*1:というか、これってホラーの皮を被った喜劇だと個人的には思った。すんげぇ影の薄い人の喜劇。