アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2006/12/21メディア: 文庫購入: 25人クリック: 310回この商品を含むブログ (771件) を見る

久々の伊坂幸太郎。これは良かった！超良かった！
伊坂幸太郎の真骨頂とも言える、洒落た文章と伏線。どちらも素晴らしい内容。

序盤は、隣人に誘われて何故か書店強盗をする意味の分からない展開なのと、たびたび物語が途切れて、過去と現在、交互に話が入れ替わる若干のテンポの悪さがあるので、ちょっと話に入り込みにくかったのだけど、一旦登場人物に感情移入できると、もう止まらない。現在・過去どちらもどんな風な結末になるのかが気になって、一気に最後まで読んでしまいます。
で、ラストのカタルシスも伊坂幸太郎らしく、爽やかながらも温かみのある内容。超号泣とか、そういう系統の小説とはほど遠いけど、凄くスッキリする読後感。

もう少し内容に触れたいのだけど、これまでの伊坂幸太郎の「超良かった」作品の例に漏れず、内容については殆ど前情報なしで読んでみてもらいたい。『オーデュボンの祈り』や『重力ピエロ』を良かったと思う人なら、絶対後悔はしないはず。オススメです。

あと、僕はあまり興味はないけど、いつものクロスオーバーもしっかりあります。