本末転倒な話
ちょっと前に、TVでこんなドキュメンタリーっぽい番組をやっていた。
- Aさんは酒蔵の杜氏。社長からの信頼も厚い
- Aさんの弟は過労で倒れたことがあり、それ以来ずっと体調が悪い
- Aさんは考える。何か弟にしてあげられることはないか
- そうだ!酒蔵で最高の黒酢を作って毎日飲んでもらえば体にいい!
- 九州のどこぞにある銘水は美味しい上に不老長寿の水と呼ばれている。これを使わない手はないぞ
- 毎年最高の米を提供してくれる農家を見つけた
- これで最高の黒酢のための最高の材料は揃った!
- …でもあまり美味しくない。これではとても「最高」とは冠することはできない
- そうか!黒酢を醸造する環境が悪いんだ!
- 黒酢の醸造に最高の設備を社長に造ってもらった
- 製法も昔ながらの瓶で醸造だ!
- キタコレ!これなら飲んでもらえる最高の黒酢!
- 早速近所に配ってみた
- 1ヵ月後、様子を見に行ってもあまり減ってない。飲んでもらえてない?
- ヒアリングしてみたら、やっぱり酢を飲むには抵抗があるらしい
- どうしたら毎日飲んでもらえるか…
- そうだ!濃縮して丸薬にしてしまえば酢の味はしない!
- こうしてこの濃縮黒酢は沢山の人に愛され、毎日飲んでもらえるようになりました
- めでたしめでたし
工工エエェェ(´Д`)ェェエエ工工
途中の「飲めるほど美味しい黒酢」の経緯が完全に抹殺されるようなオチに愕然としながらも、物凄くインパクトに残った番組だったので、ある意味宣伝効果としては最高かもしれないけど、色々とどうかと思った。