半落ち/横山秀夫

半落ち (講談社文庫)

半落ち (講談社文庫)

去年あたりに映画化されて大ベストセラーになった作品の文庫版。
映画でも「感動の嵐!」とか評されていて、ちょっと面白そうだったので買ってみました。


妻を殺した警察官が、殺害後に2日間行方不明になった後に自首して、その2日について頑なに口を閉ざしたことについて、警察官・検事・弁護士が真相を追っていくという話で、その2日間についての動機は確かに納得できて、感動できて、しかもネタがバラされる最後の5ページまで予想もすることができなかったという点ではかなり良く出来ている話でした。


ただ、文章がクドいというか大げさというか、普通の小説が醤油ラーメンだとしたら、この作品はコッテリした肉味噌ラーメン大盛といった感じで、しばらく読んでいると妙に疲れてくるのでした。
多分これがこの作者の作風だとは思うのだけど、少し肌に合わなかった。おそらくハードボイルドとかそういうジャンルに属する作品だけど、このジャンルって他の作品もこんなにアクが強いのかしら?