フィッシュストーリー/伊坂幸太郎

フィッシュストーリー (新潮文庫)

フィッシュストーリー (新潮文庫)

伊坂幸太郎の短編集。なにげに連作ではない純粋な短編集って初めてなのではなかろうか。
デビュー直後の作品から、割と最近の書下ろしまで収録されていて、一番最初の『動物園のエンジン』なんかは「あーまだ文章も構成も上手くないなぁ」とか思った。逆に、最近書かれた表題作や『ポテチ』はすごく良かった。どちらもストーリーとしては陳腐な展開ではあるのだけど、それがまた良い感じ。『ポテチ』は、塩味とコンソメ味の違いをそう使うかー!って思った。すごい発想力。名作。


短編集なのにクロスオーバーがふんだんに盛り込まれてるのが伊坂作品らしいなぁ。
『ポテチ』の大西若葉は『オーデュボンの祈り』の若葉に関係あるかと思ったけど、どうやら「田中」と同じような扱いのようだ。


あと、キーワードリンクから映画化されてることを知ったのだけど、なにげに凄い豪華キャスト。
30分くらいで終わっちゃいそうな内容だけど、どうやってストーリー広げたのかなぁ。