邪眼は月輪に飛ぶ (ビッグコミックス)作者: 藤田和日郎出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/04/27メディア: コミック購入: 10人 クリック: 105回この商品を含むブログ (234件) を見る

からくりサーカス』以来の藤田和日郎先生の新作。
サンデーで復活しないと思っていたら、スピリッツで連載していたのね。


これは面白かった!
第一話から東京大虐殺な展開で「どうなっちゃうのこれ?」と思わせて、そこから最後のページまでずっとテンション保ちっ放しで、息つく間もなく一気読みできる内容。青年誌なのに少年マンガなテンション。超アツい。アツすぎる。


うしおととら』や『からくりサーカス』のような、藤田先生お得意の伏線マジックは劣化している(まあ、1巻完結でそんなの描くページがなかったのだろうけど)ので、過去作品のような超凄い物語のプロットを期待して読むと肩透かしを喰らいます。
が、そういう小細工を吹き飛ばすようなアツさと格好良さがある。ラストの一騎討ちのシーンなんかは、最近読んだマンガでは最高に格好良い1コマ。


後半にシリーズ化を匂わせる描写がちょっとだけあるのだけど、これで完全に完結してほしいなぁ。
シリーズ化するには、初っ端に全てを出し尽くしてしまった感はあるし、グダグダと伸ばして『からくりサーカス』後期のようになってしまっても困るし。


ともあれ、藤田和日郎ファンの人には間違いなくオススメ。そうでない人も、アツいマンガに飢えていたら是非。