シグルイ/山口貴由

シグルイ 1 (チャンピオンREDコミックス) シグルイ 2 (チャンピオンREDコミックス) シグルイ 3 (チャンピオンREDコミックス) シグルイ 4 (チャンピオンREDコミックス)
JOJO好きでバキ好きな方々の各コミュニティで話題沸騰だったので、これは間違いなくいつか読まなければいけない名作であることは承知していたのですが、なかなか売っている本屋が見つからず、やっと見つけて読んでみたら、想像以上に死狂っていて、ムチャクチャ大満足な作品でした。
超面白い!これまで読んでいなかったことを後悔するくらいに!


とりあえず、主要な登場人物が全員ちょっとブッ飛んだ思考の持ち主というか、作中では「怪物」と称されるような方々ばっかりで、そのちょっと死狂ってしまった人達が真剣でぶつかり合うのだから、なんかもう物凄いことになってる。
全編通して狂気に染まった作品なのだけど、「やり過ぎ」っぷりと画力の高さから、何とも言えない迫力と面白さがあるのです。
あと作者当人はいたって真面目に書いていて、それが逆に滑稽になってしまっている笑いの要素も。虎目先生が鯉をボリボリ食べているシーンは正にそれで、「やり過ぎ」が加速しすぎていて何の意図で挿入されているのかサッパリわからなくて思わず笑ってしまいます。


基本的にリアルな意味での真剣勝負が多いのだけど、無駄に斬り合わず、大体が刀二振り程度で立会いが終わっているのも斬新。ブシドーブレードを思い出して思わず笑ってしまう反面、「一太刀浴びたら即終わり」という緊張感が上手く描かれていて、立会いのシーンの迫力はホントに凄いです。


ちなみに、JOJO好き・バキ好きとかそういう属性を持ったマンガ好きの人以外に間違って薦めてしまい、しかもその薦められた人がバガボンドのような作品を期待して読んでしまったりすると、間違いなく推薦者の正気や常識を疑われるので、他人にオススメする際には十分に注意が必要です。