GOTH/乙一

GOTH 夜の章 (角川文庫)

GOTH 夜の章 (角川文庫)

GOTH 僕の章 (角川文庫)

GOTH 僕の章 (角川文庫)

久々に発売された乙一の小説。
去年文庫化された『暗黒童話』*1に続いて、黒乙一に書かれている連作短編集。


相変わらず趣味の悪い舞台設定で、「うえーゲロゲロ」な描写も結構あるので、白乙一大好きな婦女子にはあまりオススメできません。
と思っていたのだけど、最後まで読み通してみると、単なる悪趣味なグロ小説ではなく、一貫して「ミステリ」として書かれているのが分かって、とても素晴らしい。
トリック自体は、本格ミステリのお手本のようなものばかりなのだけど、あとがきに書かれている「ラノベばかり読んでいる人達に少しでもミステリの良さを分かってもらいたい」っていう目的は充分に果たせるのではないかな、と。


ただ、僕はそれぞれの物語に仕掛けられているトリックをマンガ版*2で読んでしまっていたので、全然サプライズに繋がりませんでした。うわー、読んでなければもう少しミステリ部分も楽しめたのに!
文庫化されてない小説をマンガにするんじゃない!うんこ!


あと、相変わらずあとがきがアホらしくて笑えます。