阿修羅ガール/舞城王太郎
- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/04/24
- メディア: 文庫
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なんというか……非常にコメントしにくい内容の小説。
捉えどころがないワケでもなく、むしろ作者の主張せんとする部分はよく分かるし、文章もキャッチーだし、方法論としても良いし、読者の印象にもよく残る作品ではあるのだけど、それについてそれぞれ言及しようとすると途端に何を書けば良いのかわからなくなってしまうのです。内容についてあまり共感できる部分が多くないのかしらん。
masamasaさんは手放しに「面白い」という評価をしていたのだけど、僕は「面白いは面白いけど、他の作品の方が断然好き」という評価でした。
多分、舞城王太郎が好きな人には
- 舞城王太郎の表面的な部分(文体とか物語の作り方とか)が好きな人
- 舞城王太郎の深層的な部分まで好き好き大好き超愛してる人
の2分化がハッキリとしていて、masamasaさんと僕で舞城王太郎作品の個々に対する評価が全然違うのはその好みの分化によるんだろうなぁ、と。
まあ何にせよ、舞城初心者の方には僕はこの作品じゃなく『煙か土か食い物』をオススメします。
初めての舞城王太郎作品がこの本だった人は、最初の20ページで絶対ヒくだろうし。