初めてマンションのモデルルームを訪れてみたのだけど、最近の展示って本当に凄い(って初めてなんだから昔のものを知る由もありませんが)。


部屋のサンプルだけなら当然として、プロジェクタで大スクリーンに近隣の景観を写したり、1/X模型で実際の敷地をシミュレートしていたり、学会のプレゼン張りに資料の貼り出しをしていたり。
なんだか至れり尽くせりな親切見学会。


で、散々「このマンションは凄いですよー」な部分を見せ付けられた後に、本当にゴージャスな(多分、色々なタイプの部屋がある中でも最上ランクの)部屋を見せてから、最後の部屋で住宅プランナーが「さあちょっと高いけどご契約ください。早くしないと売れちゃうよ!」みたいな感じ待ち構えているのです。
逃げ出しにくい状況を作られてから実際の値段を見てみると、稼ぎの悪いサラリーマンじゃ逆立ちしても手の出せない値段で、物凄く侘しい気持ちになる。
喩えるなら、気持ち良く昼寝をしていたのに突然胸倉を掴まれて「目ぇ覚ませアホ!」と悪態をつかれながら床に張り倒されて、その上踏みつけられるような衝撃。


ヤバい。マンション・モデルルームには魔が潜んでいる。フォアグラを作るように人間の夢をプリプリとたっぷり膨らませておいてからそれを喰らう妖怪がいる。
僕達エンジニアは、こういう魔の手からは遠ざかり、せめてささやかな休日の幸せを守り通さなければいけないのだ。