変身/東野圭吾

変身 (講談社文庫)

変身 (講談社文庫)

今までの僕の中での東野圭吾のイメージは、赤川次郎ばりのライトミステリ量産作家という感じで、サッパリ食指が動かなかったりしたのですが、この作品を読んでそのイメージは一気に吹き飛びましたよ。超面白かった!
さすがベテランだけあって、世界観への引き込みかたがムチャクチャに上手くて、ついつい話の先が気になってしまうストーリー展開と文章力。それでもってラストは超感動。電車の中で号泣(かなり誇張)。
というか、ストーリーの展開は割とありきたりで、ラストなんかも予想通りなところがあるのだけれど、それでも相当に楽しめるということは、やっぱり文章力が違うなぁ、と実感したのであります。


最近読んできた新進気鋭の作家陣の小説も勿論面白くて僕は大好きなのだけど、それは「小説って楽しい!」という雰囲気で、東野圭吾を読んだ後は「やっぱり小説って面白い!」という、初めて小説を読んで「面白い!」と感動した時の気持ちを思い出しました。


とりあえずしばらくは東野圭吾は要チェックで。
と思ったら、作品によってかなり好みにバラつきがあるらしいので、せっかくの高評価を落とすことのないように慎重に次に読むモノを選んでみます。