ジーン・ワルツ/海堂尊

ジーン・ワルツ (新潮文庫)

ジーン・ワルツ (新潮文庫)

それなりに売れてる本だと思うのに、なぜAmazon画像がないんだぜ。
舞台は桜宮市から東京・帝華大学へ。産婦人科医療の中央と地方の格差とか、不妊治療・人工授精にまつわる話。ちょっと説教臭い内容かしらん。「ま た 厚 労 省 叩 き か」って思ったし。


相変わらずメインの登場人物がみんな美男美女だったり、ご都合主義的なトラブル発生には辟易なのだけど、個人的にはとても良かった小説。
やっぱり「子どもをつくる」っていうのにはいろいろなリスクが伴うな、とかいろいろ考えてしまう。幸い、我が家の子はいまのところ(見えている範囲での)先天性の異常はないけど、異常があった場合にどのように思ってしまうか、とか、まあそんな感じの。
嫁さんがまさに妊娠中というのは、この作品を楽しむには最高の時期だったと思う。
まだ妊娠してなかったり、無事生まれた後だったりしたらカタルシスは少なかったんだろうなぁ。


トリックというか、最後まで張られた伏線は凄いのだけど、やっぱり「有り得ない」と思ってしまう。
正に「こんな医者がいたら嫌だ!」な感じだし。