ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン
- 作者: ダン・ブラウン,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/03/10
- メディア: 文庫
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確かに面白かったのだけど、日本でこれほど話題になったのはちょっと疑問。
一応、テーマであるキリスト教については、知識のない人でも読めるように一般論から書かれているのだけど、そもそもキリスト教への信心がまるでない僕にとっては、「一般論→でも実はその一般論は作られたもので、実際は××だったんだ!→な、なんだってー!」な流れを楽しむことがあまりできなかった。ので、終始眉に唾を付けながら読んでいました。でも、きっと敬虔なキリスト教信者の人にとっては「ふざけるな!」な内容なんだろうなぁ。*1
まあ、その辺を割り切ってしまえば、ミステリ・サスペンスとしてはしっかり面白いです。ちゃんと読者を驚かせる伏線を持った構成になっているし、息を付かせぬ早さでシーンが展開していくので、一気に読みたくなります。
暗号についても、ちょっと強引なものの、二重三重の意味でよく作り込まれていて関心させられる。
薀蓄・御託の多さや、急転直下の場面展開なんかをひっくるめて考えると、洋風京極夏彦作品といった感じです。
あと、個人的にはラストが不完全燃焼。嫁は納得していたのだけど、賛否両論あるんじゃないかな。