ななつのこ/加納朋子

ななつのこ (創元推理文庫)

ななつのこ (創元推理文庫)

前回読んだ『魔法飛行』だと微妙に腹7分目くらいで物足りなかったので、引き続き購入。
こっちがシリーズ1作目。


素晴らしい!
2作目で不満だった部分は1作目では殆どありませんでした。7話構成の短編集で、どの話もほのぼのと読むことができます(2作目は微妙に重い話もあった)。鼻持ちならなかった探偵口調の解決編も、1作目では文体が違うので気にならなかったし。と言うわけで、好みの文体のほのぼのとしたストーリーを、十分に満喫することができたのであります。作中作の方の『ななつのこ』も読んでみたいなぁ。
2作目を先に読んでしまったら、微妙にネタバレ気味でちょっとだけゲンナリでしたが。


2作続けて読んでみて、なんとなく作風が深沢美潮っぽいと感じました。
文体とかではなく、作品の主軸が「主人公の成長」にあるところとか、女性主人公の一人称とか。
きっと、中高生くらいの女の子が読んだら影響受けるんだろうなぁ、とか思った。


とりあえず、加納朋子作品は割と完成度が高いので、文庫化されている作品を他にも読んでみようと思います。